20 5月

「表裏一体の真実」

私が出会った初老の医師がいる。最近は診察しながら、よく世間話をするようになった。
私に何かを伝えたいようだ。その医師いわく、「人間というのは、人にもよるが、君、実はね、すごい爆発的エネルギーをもっているんだよ。想像を超えるよ!相手を、隣人を大切にしようと思うばかりに、それをまともに何回も受けていると、どれだけ優秀な医師といえど、自分でも知らないうちに自分がつぶしてしまうことがある。そのような仲間を何人もみてきたよ。だから、絶対に一人では向き合わない。みんなで、つまりだな。互いにチームを組むんだよ。そして、自分を守るのさ。君、解るかい。時には、相手を隣人を守るために自分を逃がしてあげることも大切なのさ。君、この真意がわかるかい。弁護士をみなよ。必ず、自分一人で、ある人の、ある人達の弁護をしない。自分を守るために弁護団を結成して、立ち向かう時がある訳さ。君はどうかね。人間、ストレスためるような、疲れをためるような仕事をしているようでは、まだまだだ。客観性のない自己満足の世界だね。いいかい。いい取り組みできないよ。人間のもっている爆発的エネルギーというものをよくよくわきまえずに取り組んでいる人達が世間ではいっぱいいる時代なんだ。その中で自分が自分を見失っていることさえ気づかないで、仕事をしている人が多い訳さ。解ってはいるけどやめられない?それこそ自己責任を果たせていないことになるんだよ。君、勘違い、勘違いだ。チームを組むことだね。チームワークだよ。なんでもかんでも一人で抱きかかえないこと。鉄則だよ。最後に伝えておくよ。君に。神様はね、休息することも赦してくれてると思うよ。」
私は、それを傾聴しながら、牧師から、メッセージを与えられいるような、お坊さんから説法をうけているような感覚になっていた。
初老の医師は、何故、私を診て上記の内容を伝えたのでしょうか。みなさんはどのようにうけとめますか。私は我々の世界を通して次のように思っている。自分に集中して=自分を大切にして取り組むことが、最大のチームワークだと。自分に集中して取り組む絶妙な連携プレーが生み出すソフトなエネルギーがある。その一方では、爆発的なエネルギーがあることも事実であろう。我々が取り組む世界で求められる大切な世間話だったなぁ~と想起しながら、自然の風に身をまかせ帰宅する。